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単 語

~多義語って、複数の意味があって、意味に関連性がないって思ったことありませんか?~【rustle】の説明付き

有名な多義語には、

・book: 名詞は「本」、動詞は「予約する」

・fire: 名詞は「火」、動詞は「解雇する」

・right: 名詞は「右」、「権利」

 

ちょっとややこしいのが

・last: 形容詞は「最後の」「最も~しそうにない」、さらに動詞は「続く」

 

ここまでくると、しんどくなりますが

・charge: 動詞でも「(お金を)請求する」「~を告発する」「(携帯電話など)を充電する」

 

関連性がないように思うのですが、たまたま多義語の[rustle(カサカサ音が鳴る)]という単語を調べた時、どうして多義語になったのか、なんとなく分かるような気がしますので、今回取り上げました。

 

Rustle【動詞】を例に説明しますね。

有名な意味は、風に揺られて葉っぱが「サラサラ(カサカサ)音を立てる」という自動詞の意味です。

 

The leaves rustled in the breeze.

(木の葉がそよ風に揺れてさらさらと鳴った

 

このrustle【動詞】にはいろいろな意味があります。さらに、自動詞・他動詞に分かれます。

(1)自動詞:〈紙・木の葉・絹などが〉さらさら[かさかさ]音を立てる

(2)自動詞:(主にアメリカで)動き回る

(3)他動詞:〈紙・木の葉・絹などを〉さらさらゆるがす,がさがささせる.

(4)他動詞:〈家畜の牛・馬・羊を〉盗む.

などがあります。

【参考:英語「rustle」の意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書

 

心が折れそうですね。

 

英会話の先生(アメリカ人、イギリス人)に聞いてみたところ、興味深かったので、とりまとめました。

 

Rustleの基本的な意味は、

「速く動く」+「複数の物で、音が鳴る」=rustle ということなんです

 

次の2点が必須になります。

・moving fast and making noise:

素早く動いて、且つカサカサのように「音が鳴る」ことと、

・more than one thing together: 

葉っぱや書類のように「1つ」ではなく「複数」が原則で、且つ「一緒に、まとめて」がポイントです。

 

この2つを踏まえて、

(1)自動詞:〈紙・木の葉・絹などが〉さらさら[かさかさ]音を立てる

何枚もの葉っぱが、サラサラ、カサカサ、ぶつかりあって風で揺れているイメージです。

葉っぱからすると、勢いよく揺れている、動きが速い感じですね。

 

(2)自動詞:(主にアメリカで)動き回る

人間が速い動作で、音を出しながら何かする動作に対しても言えるようになったようです。ただし、よく使うのは「rustle up」「rustle through」の動詞句として、のようです。

×He is rustlingのような使い方は、しないようです。

 

◆rustle up=cook quickly:素早く料理する

もともとの意味は、「素早くかき集める」、そこから、「素早く食べ物をかき集める」ということから、素早く料理するという意味で使われます。

(ここでも、複数の食材を、フライパンとか使って急いで料理すると音も出ますので、more than one thing togetherと、move fast & make noiseが元になっています)

 

例:Let me rustle up something to eat.

ささっと何か料理しますね)

 

◆rustle through =look for something quickly

大量にある紙から、目的の資料を探すとか、洋服ダンスから目的の服を探すとか、複数ある物の中から、何かを急いで探す意味です。

 

例:They are rustling through some papers.

(書類の中から、何かを急いで探しています

 

例:I rustled through my clothes until I found my favorite shirt.

(好きなシャツを見つけるまで、ガサガサと(大量にある服から)急いで探した

 

(3)他動詞:〈紙・木の葉・絹などを〉さらさらゆるがす,がさがささせる.

例えば、”They are rustling some papers”と言うと、「複数の紙をガサガサさせている」つまり、(くしゃくしゃとかガサガサとか)紙で遊んでいるとか、カサカサと音を出しながら何か作業をしているイメージです。

 

“The wind rustles the leaves”(風が木の葉をサラサラと揺らす)という表現も良いですね。

 

(4)他動詞:〈家畜の牛・馬・羊を〉盗む.

家畜の馬、牛、羊のように、「家畜」に限定されるようですが、大昔農場から大量の牛泥棒や、羊泥棒がいたことを想像させられますね。1匹ではなく、「何頭も盗む(more than one thing together)」と、ささっと盗んで、でも家畜が騒いだりするので静かにはいかないですね、音がなりますので、move fast and make noiseという状況から、この意味も使われるようになったのではないでしょうか。

 

いかがでしょうか。少しでも参考になればうれしいです!